まもなくやってくる春は「デトックスのシーズン」と言われていますが、その理由をご存じですか?
春はデトックスのシーズン
デトックスとは、体の中にたまってしまった老廃物を排出することですが、この「老廃物」とは一体どのようなものなのでしょう。
老廃物とは、体内に貯まっているゴミのような不要物のこと。
人間の体の中では、常に代謝がおこなわれていますが、肉や魚などのたんぱく質を食べると、分解されるときに人体には有害な「アンモニア」が老廃物として作られます。
また、糖分がエネルギーとして使われる際に不完全燃焼すると、乳酸ができます。
通常、このような老廃物は尿や汗などから排出されますが、余分に摂取したたんぱく質や糖分によって、知らず知らずのうちに体内にたまってしまうものなのです。
特に私たち人間は秋冬の寒い季節には、余分な物質を体内にため込みやすくなります。
その理由は…
冬は寒いので運動量も少なくなる傾向があり、そのため体の代謝機能が低下することで、汗をかきにくくなるから。
春は肝臓のシーズンです
また、冬場には水分の摂取量も減りがちで、老廃物が尿と一緒に排出される量が減ってしまうからです。
そのため私たちの血液中にはさまざまな不要物質が溜まってしまって、血液を浄化してくれる臓器「肝臓」に負担をかけてしまい、その結果、春になると「疲れ」を感じやすくなってしまうのです。
春は一年で一番陽気の良い時期ですので、ニコニコ笑顔で過ごしたいもの。
血液の汚れで体調を崩してしまうので、もったいないと思いませんか?
マクロビオティックの陰陽五行論では、春は「肝臓」が活発に活動する季節と定義していますので、この時期に肝臓をいたわる食材を積極的に摂取すると、心も身体もキレイになれると言われています。
そこで今日は、デトックス効果が期待できる春野菜のベスト3と、おすすめの料理を紹介いたしますね。
春のデトックスに効く、オーガニック春野菜ベスト3
春野菜には肝臓の働きを助けてくれる成分が含まれているので、積極的に春野菜を食べて肝機能をアップさせましょう。
ベスト1:菜の花
菜の花には「硫黄化合物イソチオシアネート」という名の苦み成分が入っていて、それが肝臓の解毒作用をアップさせてくれます。
その他にも、菜の花には冬に濃い味付けで体に余分に貯まってしまった、塩分(ナトリウム)や水分を排出させる作用を促す「カリウム」も豊富。
陰陽五行では菜の花は太陽に向かってまっすぐ成長する上昇のエネルギーの青菜。
青い色をした食べ物は肝臓を養いますので、積極的に食して見て下さい。
おすすめの菜の花を使ったオーガニック料理は、おひたしや胡麻和え!!
胡麻にもカリウムがたくさん含まれているので、さらなるデトックス効果が期待できます。
また、菜の花と相性のよい食材として、豆腐もおすすめ。
菜の花の白和えをいただけば、良質なたんぱく質が肝臓の働きを助けてくれます。
【菜の花の胡麻和え(4人分)】
材料:
菜の花 200g
白炒り胡麻 大さじ1と1/2
薄口醤油 大さじ1/2
味の母(みりん))大さじ1/2
作り方:
1.菜の花は蕾と茎に切り分け、茎は長さ5cmに切る。
2沸騰した湯に塩 少々(分量外)を入れ、茎を入れて30秒、蕾を加えてさらに30秒ゆでる。
3.ザルに上げ、冷めたら水気をしぼる
4.ボウルに薄口醤油と味の母(みりん)を入れてよく混ぜる
5.4に菜の花と白炒り胡麻を入れて和える
ベスト2:筍
筍に入っているデトックス成分は2つ。
①食物繊維
②カリウム
セルロースやリグニンなどの食物繊維には、腸の掃除をしてくれたりお通じをよくしてくれる働きがあり、カリウムは体内の余分な水分の排出を促します。
おすすめのオーガニック料理は、
玄米を使ったタケノコご飯最高♬
さらにデトックス効果を高めたいなら、肝臓を養う雑穀「大麦」をプラスするのがおすすめです。
大麦に含まれる食物繊維でさらなる、肝機能アップが期待できます。
【大麦入り筍ごはん(4人分)】
材料:
オーガニック玄米 360㏄
大麦 40㏄
筍の水煮 150g
油揚げ 1/2枚
水 500㏄
昆布 5~10㎝
薄口醤油 大さじ2と1/2
味の母(みりん) 大さじ2と1/2
(飾り用)
木の芽 少々
作り方:
1.玄米と大麦を軽く洗って分量の水を入れて、6時間以上浸水する
2.筍は穂先を繊維にそって5㎜幅に縦に切り、根元は繊維を断つように5㎜幅のいちょう切りにする。
3.油揚げは縦半分に切り、1㎝位の細切りにしておく
4.圧力鍋に1を入れ、薄口醤油と味の母を入れてよく混ぜる
5.4に昆布、筍、油揚げの順に入れて蓋をする
6.強火にかけ圧が上がったら、高圧で22~24分炊く
7.圧が下がったら蓋を開けて、天地返しをする
8.茶碗にもりつけ、木の芽を飾る
ベスト3:ふきのとう
ふきのとうの苦み成分である植物性アルカノイドは腎臓の働きをサポートしてくれます。
そのうえ、食物繊維やカリウムも豊富に含まれていますので、デトックスにはぴったりの食材。
山菜はどんな気象状況にもめげず、強くたくましく大地に芽吹きますので、食べれば食べるほどに大地の生命エネルギーをチャージできますので、積極的に召し上がってみてください。
おすすめのオーガニック料理は、
ふきのとうの天ぷら♪
ふきのとうを茹でてしまうと、貴重なビタミンやミネラル分が流れ出てしまいますので、栄養素やデトックス成分を有効活用するためには、天ぷらにするのがベストです。
ただし天ぷらを食べる時には必ず「大根おろし」をタップリいただいてください。
大根おろしには食べ物の油を中和する力があるので、天ぷらなどの揚げ物を食べる時に一緒にいただくと陰陽バランスが整います。
【ふきのとうの天ぷら(4人分)】
材料:
ふきのとう 12個
玄米粉 60cc
水 90㏄
菜種サラダ油 適量
大根おろし たっぷり
作り方:
1. ふきのとうは汚れた外葉があれば取り除き、塊のままではなく、葉を開いた状態で揚げます。しっかり折り目をつけるくらいの気持ちで葉を開ききってから、玄米粉(分量外)をまんべんなく全体にまぶす
2.ボウルに玄米粉と水を合わせて、衣をつくる
3.ふきのとうの丸いつぼみの部分を下にして、つぼみと葉に衣をしっかりとつける
4. 170~180℃に熱しておいた菜種サラダ油で、カラッとするまで揚げる
5.たっぷりの大根おろしを添えて、塩または天つゆでいただく
春は美味しく食べて、体調不良を解消する絶好のチャンスです。
大地の生命エネルギー溢れる食べ物の力を借りて、オーガニックなデトックスにチャンレンジしてみたい方は是非、G-veggieの体験レッスンの受講して下さいね。
安心&安全な旬のオーガニック食材を最大限に活かし、食べて心も体も中からキレイになるために、オーガニック・マクロビ料理教室G-veggieでは日本の伝統食「マクロビオティック」に基づいた、季節の料理法や味付けで料理する方法やバランスを上手に取る食べ方や暮らし方をお教えしています。
今日も最後まで読んでいただきまして、本当にありがとうございます。
それでは今日もお日様のように明るく笑って、お月様のように穏やかな気持ちで楽しい一日をお過ごしください。
はりまや佳子
オーガニック料理研究家
オーガニック・マクロビ料理教室 代表
日本オーガニックライフ協会 代表理事
2006年3月に大田区にてマクロビオティック料理教室G-veggie(ジィ・ベジィ)を立ち上げえる。在籍生徒数は約200名で、北は北海道、南は九州から通っている生徒さんも多数。
2015年2月日本オーガニックライフ協会を設立。
代表理事として日々、オーガニック料理の普及につとめています。
オーガニック料理教室G-veggie
〒144-0031 東京都大田区東蒲田2-5-11
Tel : 03-6715-8772 / fax : 03-6733-876
Comments