ジャンクフードは体に本当に悪い?25年前の私の怖い朝ご飯 in San Francisco

日本より25倍もの国土をもつアメリカは世界のオーガニック先進国です。
およそ日本の2倍、2億7千万人のアメリカ国民に一番人気の州は、カリフォルニア。実は私は幸運なことに、いまからちょうど25年前にサンフランシスコに住んでいたことがあるのです。

私が住んでいたのはサンフランシスコからバートという地下鉄にのって30分ほどのところにある、プレザント・ヒルという街。
サンフランシスコ半島からベイブリッジを渡った「アウター・イーストベイ」と呼ばれるエリア。緑あふれる街並みと温暖な気候な上に、カリフォルニア州はアメリカ一の農業地帯なので、カリフォルニア米や野菜などの農作物がとても安いのが魅力でした。
その上、カリフォルニアワインの生産地、ナパバレーやソノマバレーが目と鼻の先のところにあったので、ワインの種類が豊富で、その上リーズナブルなお値段で楽しめむことができ、毎日美味しく楽しい暮らしていました。

ジャンクフードの毎日
グリーンカードを持っていた私は、政府の移民プログラムの一環で午前中だけ無料で語学学校に通うことができ、これは私の人生の中の宝物の時間でした。
中国、メキシコ、ロシアなどから移り住んできた方々や、日本から留学生たちと一緒に、机を並べて週に5日間一緒に英語を学びました。
その頃の私のお気に入りの朝ご飯は、ドーナッツとコーヒー!!

朝10時に地元ベーカリーから運ばれてくる焼き立てのドーナッツを、インスタントコーヒーと一緒にいただくのが私にとって至福の時間だったんですが…
それを見た担任の先生が「佳子、そんなものを朝ご飯にしていたら、体を壊すからやめさい!」と叱られたことがありました。
当時の私はオーガニックやマクロビオティックとは全く無縁の生活をしていたので、ドーナッツやコーヒーの朝ご飯がなんで体を壊すのか?という意味がよくわからなかったので先生にその理由を聞いてみると、
「ドーナッツは小麦粉に白い砂糖をたっぷり入れてあるお菓子、その上あなたが食べているドーナッツは質の悪い油で揚げてあるので、体を健康にする栄養素が全くないジャンクフードよ。
それを、インスタントコーヒーで流し込むように食べていても健康にはなれないの。朝食は一日の中で一番大切な食事なので、日本人ならブラウンライスを食べなさい」
と言われました。
ブラウンライス?古いお米?
お恥ずかしながらこのとき私は、玄米という素晴らしい食べ物がもこの世にあるということを知らなかったので、先生の口からでたブラウンライスを「茶色い米」と翻訳して聞いていました。
そして、茶色いごはんは古いお米のことだと思っていたのです!
いまから25年前にはインターネットという便利なものはこの世になかったので、玄米というものがどんなものかを調べることもなく、先生の言葉を軽~くスルーしていた私は、その後も先生に見つからないように、ドーナッツ&インスタントコーヒーの朝ご飯を続けていたのです。無知とは本当に恐ろしいものですね。
【25年前の朝ごはん@サンフランシスコ】

当時は32歳の若さにもかかわらず、ものすごく疲れやすく、1日10時間以上寝ていても疲れが取れなかった原因の一つが、この朝食にあったようです。
そのとき先生が私に伝えたかったのは、当時はジャンクフード、そして今どきはエンプティーフードと呼ばれる、カロリーが高くて栄養素の低い食べ物を食べて続けていると、どんどん体の調子が悪くなり、その反対のホールフードと呼ばれる、自然の生命エネルギー溢れる農作物を食べれば、心も体もみるみる元気になるということ。
素晴らしい智慧を授けていたにも関わらず、受け手の私にそれを受け入れる素養がなかったために、全米で一二を争うオーガニックが進んでいるカリフォルニアに住んでいたにもかかわらず、その恩恵に預かることができなかったのが無念!!
あれから四半世紀たった今日の我が家の朝ごはんは…。
【2021年4月23日金曜日 はりまや家の朝ごはん】
本日の献立
●金胡麻&大麦入り玄米ごはん
●ワカメとネギとえのきの麦味噌汁
●クルミの自家製佃煮
●昆布の自家製佃煮
●厚揚げ
●そら豆
●ジャコと胡麻のふりかけ
●茹でほうれん草
●自家製黒豆の煮豆
我が家の朝ごはんはFacebookで公開中!!
18年前にマクロビオティックに出会ったおかげで、とてもヘルシーになりました♪
2タイプの栄養素
ちなみに栄養素は大きくわけて2つのタイプがあり、一つは脂肪、炭水化物、タンパク質など、カロリーの高い多量栄養素。そしてもう一つは、ビタミン、ミネラルなど低カロリーの微量栄養素に分類されています。
多量栄養素である脂肪、炭水化物、タンパク質の摂り過ぎは、肥満のもとであり、老化を招き、心臓発作や脳卒中を引き起こす原因をもたらしますので、こちらの栄養素は減らしていくようにし、微量栄養素をたっぷり含む食べ物を積極的に摂取するようにすると健康になります。
担任の先生がすすめてくださった玄米の外側の茶色い部分「米糠」には、ビタミンB1や食物繊維を含む、体に有用な栄養素が大変多く含まれています。
この茶色い糠の部分を取り去ったものが白米。玄米を白米にするために昔は玄米を臼に入れて杵でついて精米をしていたようですが、現在は精米器という機械で精米されています。
この玄米を精米して栄養豊富な「米糠」を取り去ってしまった白米を主食にしてきたことで、私たち日本人は病気や肥満という大きな問題を抱えるようになったというわけです。

今から考えてみると私の担任の先生はナチュラル志向のベジタリアンの方だったと思うのです。
先生は肥満大国のアメリカでは珍しいスレンダーなボディーの持ち主で、気性の激しいアメリカ女性にはこれまた珍しく、穏やかでいつもニコニコ笑っているところが、生徒に絶大な人気を得ていました。
人は大いなる自然の恵みをいただく食生活をしていれば、世界中どこへいっても健康で穏やかな人生をおくることができるというわけですね。
【関連Blog】玄米大盛り10杯の秘密とは?戦国時代の武士はマクロビだった!?
玄米はマクロビオティックでは心と体の中心軸を整える一番バランスのよい
「中庸の食べ物」。
食べれば食べるほどに元気になりますので、どうぞ毎日召し上がってみてくださいね。
今日も最後まで読んでいただきまして、本当にありがとうございました。
それでは今日もお日様のように明るく笑って、お月様のように穏やかな気持ちで楽しい一日をお過ごしくださいね。
はりまや佳子

2006年3月に大田区にてマクロビオティック料理教室G-veggie(ジィ・ベジィ)を立ち上げ、現在15年目を迎える。在籍生徒数は約200名で、北は北海道、南は九州から通っている生徒さんも多数。 2012年10月30日にキレイ料理レストラン&スクール「G&V」を東銀座にオープン。2015年2月日本オーガニックライフ協会を設立。
【美味しく食べて、身体を中からキレイになれる】
オーガニック・マクロビ料理教室G-veggie
代表 はりまや佳子
〒144-0031 東京都大田区東蒲田2-5-11
Tel : 03-6715-8772 / fax : 03-6733-8760
Mail:info@g-veggie.com
オーガニック料理教室基礎コース
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