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柿の葉寿司の由来と歴史を解説・オーガニック・ベジ寿司料理教室




年賀はがきも売り出され、何となく年の瀬が近づいている感じがしますね。


時代とともに年賀状離れが加速し、メールやSNSで新年の挨拶を交わす方も多くなってきていますが、皆さんはどちら派でしょうか。

私はほとんど会えていない方や、年配の方にはハガキで送るようにしています。ただ、年齢的にいつまで送ればよいのか悩んでいるところですが・・・


さて、お寿司といえば新鮮な魚を美味しく食べる、というのが一般の認識かと思いますが、保存を意識したお寿司も全国各地にあります。今回はそんな保存が出来る寿司、「柿の葉寿司」について、お話しします。




保存出来る寿司・柿の葉寿司


奈良県の中南部、吉野地方の郷土料理に「柿の葉寿司」があります。

「柿の葉寿司」の由来については諸説ある。江戸時代の中頃、熊野灘で取れた夏サバを塩で締め、峠を越えて吉野川沿いの村へ売りに出かけた。ちょうどその頃、村々の夏祭りがおこなわれており、お祭りのごちそうとなったとの説や、他にも、保存食・兵食としていたものから変化したとの説がある。


当時の作り方は、塩が施されたさばを薄くスライスし、大きく握ったご飯の上に載せて、柿の葉で包み、それを四角い木桶に隙間無く入れて重石をのせ、1ヶ月ほど熟成させていました。  


現在の作り方は、魚は鮭、鯛、鯵など、様々なネタがあり、ネタを酢締めしてご飯も酢飯を使い、約1日で味を馴染ませる作り方に変わっています。





柿の葉寿司が生まれるまで(鯖の入手法、柿の葉の理由)


鯖の保存方法

柿の葉寿司のネタとなる紀伊半島沖の熊野灘で獲れた鯖は、すぐに浜塩を施されました。

浜塩とは、水揚げ後に鯖の内臓を除去し、腹の中に塩を詰めて塩漬けにする方法のことです)


当時は今のような冷蔵・冷凍技術がないため、腐りやすい鯖は、水揚げ後すぐ浜塩をすることで、劣化を防ぐことが出来て、塩漬けされる事で長い道のりも腐らず、余分な水分も出されて旨味が凝縮された鯖となりました。



吉野の山村でも鯖が食べられた理由

鯖を浜塩して長期保存が可能となったことで、熊野からなんと吉野の山村地方でも食べられる様になったとの事です。 


でもなぜそんな遠くまで浜塩の鯖が出回ったのでしょうか? 


それは当時の紀州のお殿様が熊野の漁師に思い年貢を課していたため、それを捻出すべく遠くまで売り歩いたと言う説が一般的となっています。それとやはり保存が出来て、なによりも美味しかったから遠くまで広まったのでしょう。





柿の葉を使う理由

なぜ柿の葉を使ったのか明確な理由はわかっていませんが、奈良は柿の産地で手近に柿の木があったことと、柿の葉にはいくつかの保存に適した要素があるためと言われています。


<柿の葉を使う効能>

  • 防腐効果があるとされる「タンニン」が含まれている

  • 柿の葉の香りが、鯖の魚臭さを和らげる

  • ある程度日持ちがする

  • 箸を使わずに食べることができる

昔の人がすべての効能を知っていたかどうかは不明ですが、日頃の生活で受け継がれてきた先人の知恵なのでしょう。

柿の葉が身近にあったとは言え、押し寿司を柿の葉で包む発想には感心しますよね。


笹の葉寿司や朴葉寿司も、同じように地元でとれる食材で工夫して出来たお寿司のようです。




最新の柿の葉寿司


柿の葉寿司は、時代に合わせて進化しています。

ネタの種類が豊富になり、鯖も焼き鯖、鮭、鯛、金目鯛、かます、エビや穴子などもあります。


シャリは食べやすい大きさになり、ネタの味は薄味のマイルドな味わいになっています。

大阪では、ローストビーフなど、お肉の柿の葉寿司も販売され名物になっています。


全国にいろんな柿の葉寿司がありますので、変わりネタを見つけた方はぜひ教えて下さいね。




柿の葉寿司の食べ方


吉野地方では、柿の葉寿司を葉っぱのまま軽く炙って食べる習慣がありますし、蒸して食べる温かい柿の葉寿司(蒸し寿司)は、シャリがふっくらして、より柿の葉の香りが楽しめるそうです。いろんな食べ方があります。


最近では冷凍の柿の葉寿司も販売されていますので、食べる分だけ解凍すれば食品ロスになりますね。




まとめ


柿の葉寿司のお話、いかがでしたでしょうか。


昔の人の知恵と経験から生まれた柿の葉寿司。


取り分けしやすく、お箸やお皿を使わず手軽に食べられるので、様々なシーンで活躍できます。



11月のオーガニック・ベジ寿司料理教室では、「柿の葉寿司」を作ります。

シャリは、玄米シャリと黒米入り玄米シャリの2種類。

通常の魚ネタの部分には、野菜を型で抜いて飾るのでとても華やかになります。

押し寿司の変化形とも言われる「柿の葉寿司」を、オーガニック仕様で作りませんか。


皆様のご参加、お待ちしております。


*詳しくは こちらから



高宮 文代(たかみや・ふみよ)


江戸前寿司に特化した日本初の寿司職人養成学校で、包丁の研ぎ方、シャリの作り方、和食と江戸前寿司の伝統的な技法を学び、現在は同校の飾り巻き寿司講師、自宅や出張レッスンを開催。オーガニック料理教室G-veggieのオーガニック理論に基づいた、安心安全な食材を使い、見て楽しく食べて美味しいお寿司を紹介しています。


エキスパートオーガニック料理ソムリエ

​東京すしアカデミー江戸前寿司集中特訓コース卒業